水素吸引療法 厚生労働省

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水素ガス吸入の先進医療認可となりました

水素ガスの医療での利用

2016年12月9日に「水素ガス吸入療法」が厚生労働省の先進医療Bとして認可されました。

先進医療とは、高度な医療技術を用いた治療のうち、厚生労働大臣から承認を受けたものを指しています。

1.患者の安全性の確保
2.患者の経済的な負担の軽減
3.治療の選択肢の拡大
4.治療の利便性の向上

などの観点から、保険診療との「併用」を認められています。

先進医療は保険診療外の医療行為に該当し、公的医療保険の適用にならないため、利用した場合の治療費(技術料)は全額自己負担となってしまいます。

しかし、最近の個人で加入する保険の中には、「先進医療」を負担するプランもありますので、生存確率を上げるためには、先進医療は利用すべき治療だと思います。

51 jRCTs031180352 水素ガス吸入療法 心停止後症候群(院外における心停止後に院外又は救急外来において自己心拍が再開し、かつ、心原性心停止が推定されるものに限る。)  成人院外心停止後患者のうち、自己心拍再開後も昏睡が持続する患者を対象とし、集中治療室で18時間2%水素添加酸素を人工呼吸器下に吸入する。この間、ガイドラインに準拠した集中治療を行う。主要評価項目は90日後神経転帰良好の割合とし、副次的評価項目は90日生存率、生存期間、modified Rankin Scale(mRS),GCS,およびMini-MentalState Exam (MMSE)とする。

先進医療の各技術の概要(厚生労働省ホームページ)

水素ガス吸入療法が行える病院

水素吸引療法 厚生労働省

厚生労働省から認可を受け、水素ガス吸入療法が実施できる病院は、下記となります。

51 水素ガス吸入療法 心停止後症候群(院外における心停止後に院外又は救急外来において自己心拍が再開し、かつ、心原性心停止が推定されるものに限る。) 東京都 慶應義塾大学病院
山口県 山口県立総合医療センター
山口県 独立行政法人 地域医療機能推進機構 徳山中央病院
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京都府 独立行政法人国立病院機構京都医療センター
静岡県 順天堂大学医学部附属静岡病院
鹿児島県 鹿児島大学病院
神奈川県 川崎市立川崎病院
広島県 広島大学病院
香川県 香川大学医学部附属病院
熊本県 国立病院機構熊本医療センター
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鹿児島県 鹿児島市立病院
京都府 京都第二赤十字病院
山口県 山口大学医学部附属病院
神奈川県 藤沢市民病院
三重県 三重大学医学部附属病院
東京都 昭和大学病院

先進医療の実施医院(厚生労働省ホームページ)

概要

水素吸入療法を行うのは、心停止後症候群と言われる状態を対象にしています。
心停止後症候群とは、病院の外で、突然に心停止になり、救急蘇生術によって心臓の鼓動が再開したが、脳をはじめとした臓器の機能が損なわれた状態です。
心停止後症候群になると、一部は、完全に回復して後遺症をほとんど残さずに社会復帰を果たされますが、高度の障害が残って、寝たきりの状態や、いわゆる植物状態のような状態になられることがあります。

水素吸入療法は、従来の体温管理療法に加えて、水素ガスを酸素に加えて吸入させるものです。

爆発の危険のない、2%水素を18時間だけ吸っていただきます。
心停止後症候群の社会復帰がさらに増えることを期待しています。

(慶應義塾大学病院HPより参照)

効果

水素ガスは体内で様々な有害物質を無毒化できるのではないかと期待されています。
今回の心停止後症候群では、主に脳の機能に焦点を当てて、心停止になった時の脳の酸素不足のダメージを水素によって軽減しようとするものです。
これによって、心停止後症候群から回復して社会復帰を果たす方が増えることを期待しています。

また、水素吸入療法は世界初の治療法です。この技術が確立されれば、心停止後症候群以外の病状にも応用が容易になります。
水素吸入自体には、大掛かりな装置は不要ですので、簡便に効果的な治療が行えるようになります。まさに画期的な治療です。

(慶應義塾大学病院HPより参照)

水素ガス吸入療法の将来~水素の医療での利用

水素吸引療法 厚生労働省

「水素ガス吸入療法」は、マウスをつかった実験で、水素ガス投与によって心停止後の生存率を38.4%から71.4%まで高め脳細胞へのダメージも減らせるということが報告されています。

また、あらかじめ水素が添加された人工呼吸用の酸素ボンベがあれば簡単に行うことができるので、この療法で安全性・有効性が示されれば、数年後には広く提供可能な画期的治療となる可能性があると言われています。

※参考:『Organ Biology』VOL.23 NO.2 2016 117(27) 【発行元:日本臓器保存生物医学会】
「水素ガス吸入療法による心肺停止蘇生後臓器障害抑制」佐野元昭(慶応義塾大学医学部循環器内科)

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